「明日ママ」騒動!製作者の思うつぼなのか?墓穴を掘ったのか?「明日スポンサーがいない!」

「明日ママがいない」騒動。批判轟々の中、第3回目が放送された。
わが家でも子供たちと見た。
スポンサーも初回のスポンサーがみなAC広告に差し替えられたり降りたり、3回目放送はソフバと三井住友だけCMしていたように思う。

正直、最初は衝撃を受けた。反発を百も承知でのことなのか?そこが視聴率狙いの作戦なのか。
このドラマは何に向かっているのかサッパリ分からなかった。

施設長も施設の子供も、児相職員も里親もダーティーな部分を前に出していて、設定がいびつで、あり得ないなあ。関係者が見たら不愉快、叩かれるのも当然だろうなと思った。

ラーメン屋の里親は働き手獲得の為里子を求める。お金持ちの家では里子に可愛い衣装を着せて、それこそペットのようにあつかう。普通に子供が欲しいと願う里親も、里子が実母を慕う姿に腹が立ち虐待をするという設定。
ボンビーのあだ名の子が、白馬の王子様みたいな里親が、自分を迎えに来てくれるのを夢見てポーズをとり「ジョリピー!」と叫ぶ・・・
ずいぶん古いドラマだけれど、「時間ですよ!」で樹木希林が「ジュリー!」と叫んでいたのを思い出した。
真似て作っていたなら、これは笑えない。

実際に、関係者にはまったくそんな気持ちが0であるとは言わないが、ほとんどの里親が一生懸命里子と向き合っていい関係を作っているし、努力もしているはず。

製作者は最後まで見て欲しいという。関係者は即刻放送中止を望む。
映画や一話完結のドラマならわかるが、連続のドラマである。
最後まで見てくれと言っても毎回必ず見るとは限らないし、一度だけ見て、これは差別で精神的暴力だと思えばその番組価値はない!
(例えば相手を殴って、実は殴ったのには深い意味があるんだ。後からわかるはずだと言われても、殴られた痛みは消えない)

私は見ないという人も多い。心痛む人ももちろん多いだろう。
フィクションだと言っても、刑事もののフィクションとは色が違う。
それだけ身近に関係者がいて、誰でも関係者になりうる可能性もあるからだ。

実際の施設の子が本当に養子縁組の里子を希望しているのか?この設定にも違和感を覚える。
私達夫婦のように18歳まで親の代わりに養育させていただく里親にとっても不愉快。
あくまでも子供にとっては実の親との生活が一番自然だからだ。
子供を手放さなければならない親こそ支援が必要だということだ。

これだけ簡単にくっつき簡単に離婚し、シングルマザーが増えて子供の養育にも負担がかかる。
子供を虐待し、手放すことになるかは遠い話ではない深刻な問題で、いつも犠牲者は子供だ。

まさかこの番組の影響で児童虐待が減るとも思わない。
本当に問題提起なのか?というとそんな雰囲気もないように思う。

僕は最後まで見て本当に何かを得られるのか、あくまでもフィクションとして見届けてやろうと思っている。(これって思うつぼにハマったのかナ)